お菓子作りや料理のレシピで「砂糖60g」と書かれていると、すぐに大さじ何杯かがわからず戸惑うことがあります。
特に料理を始めたばかりの方にとって、グラムでの表記はちょっと難しく感じられるかもしれません。実は、砂糖は種類によって同じ60gでも大さじの数が変わってくるため、正確な計量が必要です。
この記事では、砂糖の種類ごとの違いや、計量スプーンでの上手なはかり方、他の調味料との比較などもやさしく解説していきます。キッチンでの不安を減らし、毎日の料理がもっと楽しくなるヒントをお届けします。
砂糖60gってどれくらい？種類によって変わる理由を解説
砂糖とひとことで言っても、上白糖、グラニュー糖、きび砂糖などさまざまな種類があり、それぞれ粒の大きさや重さが違います。60gという数字だけでは、同じ大さじでも量に差が出てしまうため、種類ごとの目安を知っておくと便利です。
上白糖の場合：60gはどれくらい？
上白糖は日本の家庭でよく使われる一般的な砂糖です。
しっとりとして細かい粒状が特徴で、大さじ1杯あたりの重さはおよそ9gになります。そのため、60gをはかるには「大さじ約6.7杯」が必要です。大さじ1をすりきりで6杯と、7杯目を少しだけ加える感覚です。
上白糖はすりきりにするときに固まりやすいため、計量スプーンに入れる前に軽くほぐしておくと正確に測りやすくなります。ふんわりとすくい、フォークやナイフの背でならすようにすりきるのがポイントです。
グラニュー糖・三温糖・ざらめの場合
グラニュー糖は粒がやや大きく、さらさらとした乾いた質感をしています。
大さじ1杯あたりの重さは約12gとされており、60gをはかるには「大さじ5杯」が目安です。三温糖やざらめも同じような重さなので、同様に計算できます。ただし、三温糖はしっとりしていて密度が高めなので、軽く押し込んでしまうと多めに入ってしまうことがあります。
ざらめは粒が大きいため、すりきりにしにくいという特徴があります。いずれも、ふんわりと計ることが大切です。
きび砂糖・黒糖の場合
きび砂糖や黒糖は、自然な風味を持ち、料理にコクを出す調味料として人気です。きび砂糖の大さじ1杯あたりの重さは上白糖と同程度ですが、黒糖は水分やミネラルが多いため、大さじ1杯でやや重くなる傾向があります。
目安として、60gを計るには「大さじ6〜7杯程度」と考えると良いでしょう。黒糖は塊状になっていることもあるため、計量の前に細かく砕いておくのがコツです。計量ミスを防ぐためには、料理用スケールの使用もおすすめです。
砂糖60gの大さじ・小さじ・ml換算早見表
砂糖の量をすぐに把握したいときに便利なのが、換算表や計算式です。キッチンに表を貼っておいたり、スマホで確認できるようにしておくと、日々の料理がスムーズになります。
大さじ・小さじ・mlでの目安と注意点
計量スプーンで砂糖を量るとき、大さじ1杯は約15ml、小さじ1杯は約5mlの容量があります。ただし、重さは砂糖の種類によって変わるため、注意が必要です。上白糖では大さじ1杯で約9g、小さじ1杯で約3gとなります。
液体調味料とは違い、粉末の場合はすりきり方によっても誤差が出やすくなります。水平な場所にスプーンを置き、表面をきちんと平らにして測ることが大切です。液体と同じ感覚で入れると、必要以上の量になる場合もあるため、慎重に行いましょう。
砂糖60gの換算表（種類別）
以下は、砂糖の種類ごとの60g換算表の一例です。料理に合わせて使い分けるときに参考になります。
・上白糖：大さじ約6.7杯
・グラニュー糖、三温糖、ざらめ：大さじ約5杯
・きび砂糖、黒糖：大さじ約6〜7杯
g⇔ml⇔大さじのカンタン換算方法
基本的な計算方法として、上白糖であれば「60g ÷ 9g（大さじ1杯）＝約6.7杯」となります。グラニュー糖では「60g ÷ 12g＝5杯」といったように、種類ごとの1杯あたりの重さを基準に割り算するだけです。
ミリリットルとの換算では、大さじ1＝15ml、小さじ1＝5mlとして覚えておくと便利です。砂糖は水のように1ml＝1gではないため、容量と重さは別物だということを意識しておく必要があります。誤差を防ぐためにも、普段から目安表を活用すると安心です。
よく使う砂糖量（30g・100gなど）の目安も知っておこう
レシピには60g以外にも、30gや100gといった表記がよく出てきます。あらかじめ換算の目安を知っておくと、料理中に慌てずに済みます。日々の調理で頻繁に使う量に慣れておくと、スプーンを手にしたときに自然と分量の感覚が身についていきます。
30g・50g・100gの大さじ換算
上白糖の場合、大さじ1杯が約9gのため、30gは大さじ約3.3杯、50gは約5.5杯、100gは約11杯が目安になります。グラニュー糖や三温糖では大さじ1杯が約12gとなるため、30gは約2.5杯、50gは約4.2杯、100gでは約8.3杯となります。
レシピによっては、きっちり測るよりも、おおよその目安で味を調整することが求められる場面もありますが、最初は正確に測ることを心がけると失敗が減ります。
料理によく出てくる分量を感覚でつかむコツ
料理を繰り返すうちに、砂糖の「大さじ1」「小さじ1」の見た目や手ごたえが自然とわかるようになっていきます。たとえば、砂糖30gは大さじで3杯強。これを数回はかっていると、「大さじ1杯分がこれくらい」と手に覚えができてきます。
目で見た量と、スプーンですくった感覚を一致させるように意識しておくと、計量ミスが減りやすくなります。特にお菓子作りでは、分量のずれが仕上がりに大きく影響するため、練習を重ねて感覚を身につけることが大切です。
スマホで使える換算早見ツール紹介（任意）
外出先で材料を見ながら調整したいときや、分量を瞬時に知りたいときは、換算早見表をスマホで確認できるようにブックマークしておくと便利です。
「g 大さじ 換算」などで検索すると、簡単に見つかります。特に初心者の方は、数字だけで頭の中で変換するのが難しいこともあるため、信頼できる表をいつでも見られる状態にしておくと安心です。紙にメモしてキッチンに貼っておく方法もおすすめです。身近な工夫で、料理がぐっとやりやすくなります。
他の調味料と比べると？60gの重さ感を身につけよう
砂糖の60gがどれくらいかを知るためには、他の調味料とも比べてみるとイメージがつかみやすくなります。似たような見た目でも、重さや容量に違いがあるため、比較して覚えるのがコツです。
小麦粉や片栗粉との違い
小麦粉や片栗粉は、砂糖と同じように粉状の調味料ですが、密度が違うため、同じ大さじ1杯でも重さは異なります。
たとえば、小麦粉は大さじ1杯で約9g、片栗粉もほぼ同じくらいになります。これは上白糖と近い数値ですが、粉の質感が異なるため、すくったときの手ごたえは少し違って感じられます。
料理で使うときに混同しないよう、使用する食材ごとの特徴を意識しておくと安心です。感覚で覚えるよりも、正確な目安を知ることが失敗を防ぐ近道となります。
バター・油・液体調味料との比較
バターは固形、油や酢、しょうゆなどは液体と、それぞれ状態が異なるため、同じ60gでも見た目や重さの感覚に違いがあります。たとえば、バター60gはスティックバターなら3分の1程度にあたります。サラダ油やごま油の場合、大さじ1杯で約12gですので、60gでは約5杯分となります。
お液体調味料では、酒やみりんが大さじ1杯で約15g、60gに換算すると約4杯分となります。こうした比較を覚えておくと、分量の置き換えもスムーズになります。
食材ごとの大さじ換算早見表
よく使う調味料については、大さじ1杯・小さじ1杯ごとの重さを早見表で確認できると便利です。以下に代表的な食材の目安を紹介します。
・上白糖：大さじ1＝約9g
・サラダ油：大さじ1＝約12g
・味噌：大さじ1＝約18g
・醤油・みりん：大さじ1＝約18g
・精製塩（さらさら）：大さじ1＝約18g
・薄力粉・片栗粉：大さじ1＝約9g
こうしたデータを見ながら調理すれば、レシピの再現性が高まり、失敗しにくくなります。
初心者さん向け！計量スプーンとカップの正しい使い方
調味料の分量を正確に量るためには、計量スプーンや計量カップの正しい使い方を知っておくことが大切です。ほんの少しの違いでも、料理の仕上がりに大きな差が出ることがあるため、基礎をしっかり身につけておくと安心です。
スプーンでの「すりきり」「山盛り」の違い
計量スプーンを使う際には、「すりきり」と「山盛り」という言葉の意味を正しく理解しておくことが大切です。
「すりきり」は、スプーンにふんわりとすくった調味料を、フォークの背やナイフなどで平らにならした状態を指します。一方、「山盛り」はスプーンのふちからこんもり盛り上がった状態のことを言います。
同じ大さじ1杯でも、すりきりと山盛りでは分量に大きな差が生まれるため、レシピでの指示がどちらかを確認してから使いましょう。料理によっては「大さじ1強」と表記されることもあり、その場合はすりきりよりも少し多めを目安にします。
計量カップでの液体・粉末の測り方のコツ
計量カップで正しく量るには、まず「水平な場所に置く」ことが基本です。手に持ったまま量ると傾いてしまい、目盛りの読み間違いが起きやすくなります。
液体を測るときは、目線をカップの真横に合わせ、メモリのラインと液面が一致するように確認します。表面張力によって液体が少し盛り上がることがありますが、盛り上がった部分ではなく水平なラインを見るようにしましょう。
粉末を量る場合は、計量カップに詰めすぎないことがポイントです。軽く入れて、表面を平らにならす程度にし、押し込まないよう注意が必要です。
よくあるミスとその対処法
料理に慣れていないうちは、スプーンを傾けたまま量ってしまったり、計量カップのメモリを斜めから見てしまったりといったミスが起きやすいものです。
たとえば、すりきりのつもりが山盛りになっていたり、液体が少し多くなっていたりするだけで、味が濃くなったり薄くなったりします。こうしたミスを防ぐためには、最初は丁寧に計量することが大切です。
慣れてきたら、少しずつ目分量でも味を整えられるようになりますが、最初のうちは正確な計量を意識して取り組むようにしましょう。
計量スプーンがなくても大丈夫！代用と目安の工夫
計量スプーンが手元になくても、身近な道具や手の感覚を使って、ある程度の目安で調味料をはかることができます。状況に応じて代用方法を知っておくと、いざというときにも役立ちます。
指でつまむ「少々」「ひとつまみ」の正体
レシピによく登場する「塩少々」や「ひとつまみ」という表現には、実はきちんとした基準があります。
「少々」は親指と人差し指でつまんだ量で、およそ0.6gとされており、小さじ1/8程度です。「ひとつまみ」は親指、人差し指、中指の3本を使ってつまんだ量で、約1g、小さじ1/5に相当します。感覚的な表現に見えても、意外と決まった目安があるため、知っておくと安心です。
指での計量は誤差が出やすいため、大切なレシピやお菓子作りの際には計量スプーンの使用をおすすめします。
手のひら・指の長さで計るコツ
定規や計量器具がないときは、自分の手のひらや指の長さを目安として使うこともできます。
たとえば、大根の「輪切り5cm」は人差し指の第一関節から先までの長さで覚えると便利です。また、手のひら一杯に乗る砂糖の量を一度計ってみると、自分なりの「手計量」ができるようになります。
正確さはやや劣りますが、簡単な調理やアウトドアなど、ざっくりとした目安を知っておきたい場面では重宝します。日常の中で少しずつ感覚を養っていくことが大切です。
スプーンやペットボトルキャップで代用する方法
計量スプーンがないときには、家庭にあるティースプーンやペットボトルのキャップなどを代用に使うことも可能です。ティースプーンは小さじ1杯に近く、ペットボトルのキャップは約7.5ml前後の容量があり、小さじ1.5杯ほどに相当します。
大さじの代用には、普通のスープスプーンがやや小さいため、2杯分でおよそ大さじ1と近い分量になることもあります。ただし、スプーンの形状によって差が出るため、あくまで目安として使うようにしましょう。
どうしても正確に測りたい場面では、やはり専用の計量器具を使うのが安心です。
まとめ：砂糖の計量を正しく行えば、料理がもっとおいしくなる
砂糖60gの大さじ換算や種類ごとの違い、計量のコツなどを通じて、調味料の扱いがより身近に感じられたのではないでしょうか。
同じ60gでも、上白糖、グラニュー糖、きび砂糖では必要なスプーンの数が異なります。
計量スプーンやカップを正しく使うこと、食材の特徴を知ること、手元に道具がないときの工夫など、どれも毎日の料理に役立つ知識です。
大切なのは、「おいしい料理を作りたい」という気持ちを丁寧な計量につなげることです。最初は戸惑っても、少しずつ感覚が身につき、自信を持って味を整えられるようになります。砂糖だけでなく、他の調味料にも応用できる内容なので、日々の食卓がより豊かになるきっかけとして、ぜひ今回の内容を活かしてみてください。
